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子育てをラクに楽しく! お片づけのプロ水谷妙子さんに学ぶ、整理収納術 〈長期休みのお悩み解決編〉

子育て

第2回のテーマは、『小学生の持ち物管理&夏休みの“あるある”お悩みを解決!』です。
新年度のスタートから夏休みまでは、新しい環境に順応し生活リズムを整える大切な時期です。学校生活や新しいクラスに慣れ、子どもの気持ちにゆとりが生まれてきたら、学用品の収納や持ち物管理を少し見直してみませんか? 小学校3年生の娘さんを持つ整理収納アドバイザーの水谷妙子さんに、持ち物管理や夏休みについてのよくあるお悩みの解決方法を教えていただきました。

目次

  • お悩み① 「保護者向けのお便りを渡し忘れてしまう」
  • お悩み② 「学校のお便りが多すぎて管理できない! きょうだいで混ざってしまう」
  • お悩み③ 「集中して勉強するのはまだまだ難しいみたい……」
  • お悩み④ 「夏休みの宿題がたくさん! どうやって管理すればいい?」
  • お悩み⑤ 「夏休み中、学童保育のお弁当づくりが大変……!」

お悩み①:「保護者向けのお便りを渡し忘れてしまう」→色別のクリアファイルを使い、もらった瞬間に学校で仕分けて

保育園や幼稚園とは違い、小学校では保護者と先生が直接話せる機会はあまり多くありません。保護者への連絡事項、備品購入のお知らせ、授業のために準備するものなどは子どもに配られたお便りを逐一確認することになります。低学年は授業や宿題もプリント形式が多いもの。保護者向けのお便りと混ざってしまい、うっかり渡し忘れたり紛失してしまったりすることもよくあります。水谷さんは、連絡袋にお便り専用のクリアファイルを常に入れておくことでこの問題を解決。

「お便り専用ファイルはブルーのクリアファイルです。学校でお便りが配られた瞬間に、このブルーのクリアファイルに入れる仕組み。こうすれば学習プリントと混ざりません。帰宅後はファイルごと親に渡してもらうだけ。連絡袋の中をいちいち確認して仕分ける手間を省けるし、渡しもれも起こりにくくなります」

ちなみに赤いクリアファイルは花まるプリント(丸つけずみの宿題プリント)を入れるために用意しているそうです。

「色を分けているのは、ラベルを見なくても一瞬で認識しやすくなるからです。直感でできる仕組みにしてあげると、子どもでも取り組みやすいですよ」



お悩み②:「学校のお便りが多すぎて管理できない! きょうだいで混ざってしまう」→よく使う項目ごとにバインダーで管理

小学校からのお便りは多岐にわたり、毎日のように配布されます。油断していると親の確認が追いつかず、大切な情報を見落としてしまうことも……。

「我が家には保育園児もいるので、小学校、学童保育、習い事、保育園と4種類に分け、バインダーに挟んで管理しています。混ざったら困るかどうかが分別の基準。どんどん挟んでいき、あふれそうになったら見直すというスタイルです。ダイニングテーブルの私の席からすぐ手が届く場所、飾り棚とキッチンの間に収納しています」

ちなみにバインダーの上部にはそれぞれ異なる色のラベルを貼って、直感でとり出せるように工夫しています。このバインダー管理は保育園児、幼稚園児だけがいる家庭でも役立つテクニック。

「バインダーの見直しは定期的に行っていますが、なんでもかんでも挟まないことが溜めないためのコツ。出欠確認やサインするだけの書類など、すぐ提出できるものは挟むまでもなく処理しています」

見直すときは「捨てるもの」「とっておくもの」に分類。とっておくものは書類を収納している保管場所へ移動させているそう。



お悩み③:「集中して勉強するのはまだまだ難しいみたい……」→残り時間が見えるタイマーでメリハリをつけてみて

宿題や自宅学習は、毎日の習慣づけが大事です。ただ、低学年なら特に長時間ずっと机に向かって集中するのは難しいもの。水谷さんの娘さんは、残り時間が見えるタイマーで時間を区切って取り組んでいるそうです。

「娘が使っているのは、ソニックの「トキ・サポ 時っ感タイマー」。コロナ禍の休校期間、勉強時間のメリハリをつけるために購入しました。時間の経過とともに緑のフィルム部分が減っていく仕組み。残り時間が目に見えて分かるから、終わり時間を意識しながら勉強できています。時間が来たらアラームも鳴りますよ」

時計がまだ読めない子どもでも使えるので、就学前から導入するのもおすすめ。遊び時間を区切りたいときや、歯磨きタイムに役立ちそうです。



お悩み④:「夏休みの宿題がたくさん! どうやって管理すればいい?」→ポケットファイルで一括管理。出し入れしやすいものを選んで

夏休みの宿題は学習プリントや音読カード、計算カード、ドリル、観察日記など形状も厚みもさまざま。混ざってゴチャゴチャになりやすいものです。水谷さんがとりいれているのは、無印良品の「ポリプロピレン携帯に便利なスリムポケットホルダー A4」です。

「10ポケットあるので、宿題ごとに1ポケットずつ収納しています。ポケット部分にマスキングテープなどで好きな色のラベルを貼れば、見た目も楽しいのでやる気アップ!」

通常のクリアファイルとは違い、ポケットが大きく開いているため子どもが自分で出し入れしやすくなっています。

「宿題が1つのファイルにまとまっていれば、全体量や進み具合が把握しやすいです。ちなみに私は最初のポケットに保護者向けの宿題リストを入れていました。ファイルは宿題をやる場所の近くに収納しておくと、とりかかりがスムーズですよ。学童保育に持参する場合、このファイルごと持ち出せばいいので子どももラク!」

どの宿題をどのポケットに入れるか、ラベルをどうするかなどは子どもと考えて一緒に作業するのが大きなポイント。「特に1年生は親も初めての夏休み。一緒にやることに意味があります。子どもにすべて任せてしまうのは心配ですが、親が勝手にファイルを作って管理してしまうと子どもが“自分ごと”としてとらえられなくなってしまいます。これは宿題に限らず収納やお片づけも同じです」



お悩み⑤:「夏休み中、学童保育のお弁当づくりが大変……!」→冷凍食品などを活用して無理しないこと

夏休みの間、日中に保護者が家にいない場合はお弁当持参で学童保育を利用することになります。「私は料理にあまり手間をかけたくないタイプ。お弁当が必要な時期は、手軽な冷凍食品を常備しています」

「普段から活用している食材宅配のオイシックスにはお弁当向けの冷凍惣菜がたくさんあるので重宝しています。電子レンジで温めるだけなので気がラク。時間があれば卵焼きを作ったりもしますが、包丁や火を使わず仕上げてしまう日もあるくらいです。おにぎりを可愛いホイルで包むだけでも、子どもは喜んでくれています。おにぎりを作る時間すらないときは冷凍の焼きおにぎりを。夏休みは1ヵ月半もあるので、がんばりすぎないことが大切だと思っています」

お弁当箱やピック、カップ、抜き型などは1ヵ所にグルーピング。

「無印良品の高さ1/2サイズのポリプロピレンファイルボックスにまとめて収納しています。使うものがまとまっているだけで、とり出しや作業がスムーズになり、ちょっとした負担を減らせますよ」

子どもの持ち物は、子ども自身の使い勝手や管理しやすさを第一に考えて。夏休みは親の負担が少し増えて大変ですが、楽しくスムーズに乗り切れるといいですね。水谷さんのアイデア、ぜひ参考にしてみてください。



教えてくれた人

水谷妙子さん

整理収納アドバイザー1級。夫と11歳の娘、8歳、6歳の息子の5人暮らし。無印良品で生活雑貨の商品企画・デザインを13年間務め、500点以上の商品に携わる。2018年独立。お片づけ講座開催、雑誌やWeb、テレビなどで活躍するほか、ホームページ「ものとかぞく」インスタグラム(@monotokazoku)にて片づけやものについての幅広い知識を紹介中。著書に『水谷妙子の片づく家 余計なことは何ひとつしていません。』(主婦と生活社)、『水谷妙子の取捨選択 できれば家事をしたくない私のモノ選び』(主婦の友社)がある。

撮影/木村和敬(blowup studio)取材・文/佐藤望美 編集/藤島麻衣子(LINUS) 

佐藤望美執筆者

ママファッション誌、ライフスタイルメディアを中心に執筆。得意分野は育児、トラベル、ライフスタイル、ファッション。インテリア、片づけ、ミニマリスト関連の書籍を数多く編集。トラベルエディターとして国内外の旅行取材も多く、子連れ旅情報をまとめたウェブサイト「FOOTABY!」を運営中。自身も4歳の女児、小学2年生の男児の子育てに奮闘中。

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