お買い物の際、新型コロナウイルスが紙幣や硬貨を介して感染するのではないか、と不安に感じている方もいるのではないでしょうか。紙幣・硬貨が感染経路になっているという証拠は今現在ありませんが、新型コロナウイルスが、ツルツルした表面の金属や紙、プラスチック上で数時間から数日間、残存できることが実験で明らかになっており、世界保健機関(WHO)も、「できれば非接触決済を使用するのは良い考えです」と話しています。(参考1, 参考2)
現段階ではあくまで可能性の一つではありますが、感染リスクを減らすという視点で、今回は電子マネー・キャッシュレス決済についてご紹介します。
電子マネー・キャッシュレス決済って何?

キャッシュレス決済とは、現金以外での決済方法の事で、紙幣や硬貨を使わずに買い物(支払い)をする事です。
キャッシュレス決済には、様々な種類があります。
- 従来からの「クレジットカード」
- 光熱費、通信費、クレジットカードなどの「銀行口座振替」による支払い
- 通勤・通学の定期券として使っている交通系カードなど「電子マネー」(Suicaなど)
改めて身の回りを見渡してみると、意識せずにキャッシュレス決済を既に使っていますよね。しかし、近年は更に新しい手法も数多く登場しています。携帯電話やスマートフォンを使うもの、その中でもQRコードを使うものなど多くの種類があります。
接触の機会を減らす電子マネー
今回、以下の理由から、数あるキャッシュレス決済の中から”電子マネー”に絞ってお話しします。
- 感染リスクを減らす
- 初めての方でも比較的簡単に使える
主な電子マネー
- 交通系カード
- Suica, Pasmo, ICOCA ほか各地域の交通系カード
- 流通系カード
- nanaco, WAON, Edy などコンビニ/スーパー各グループによる流通系カード
”電子マネー”の明確な定義はありません。ここでは日本銀行の「一般的に、利用する前にチャージを行うプリペイド方式の電子的な決済手段。」としました。
電子マネーの一般的なメリット・デメリット
メリット |
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デメリット |
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電子マネーの選び方
電子マネーと言っても色々な種類がありますが、どう選ぶとよいのでしょうか?
初めは、ご自身の生活に合った電子マネーを、交通系か流通系のカードから一つ選ばれると良いと思います。電車・バスなどの公共交通機関を頻繁に利用される方なら、対応した交通系カードがお勧めです。決まったコンビニやスーパーなどの利用が多ければ、流通系カードがお勧めです。もちろん2枚持ちもOKです。
交通系カードは利用できる店舗が多いので便利です。ただしポイント還元はあまり期待できません。流通系カードの場合、ポイント還元の機会は多いのですが、異なる流通グループでは使えません。例えばWAONをセブンイレブンで使うことはできません。(※2020年5月現在)
一般的な電子マネーの使い方
カードの入手方法
SuicaやPASMOなどの交通系カードは駅で、nanacoやWAONなどの流通系カードはコンビニやスーパーで入手可能です。一般的にはデポジット(保証金:解約時に返金)が\500~1,000程度と、初回チャージ分の入金が必要です。クレジット機能付きにすることもできます。また、住所・氏名を登録しておけば、紛失・盗難時でもすぐに利用を止めたり、チャージ金額が入ったまま再発行(要手数料)することができて安心です。
お買い物時
レジ横の電子マネー対応表に、所持するカードが対応していることをまずは確認します。 お支払い時に「電子マネーで支払います」と言ってカード読み取り機にかざし、音が鳴ったら決済終了です。

チャージ
残金が不足してきたら、駅の自動券売機やコンビニ・スーパーのレジでチャージできます。また、クレジットカードと連動させて、残額がある金額以下になったら、一定額を自動でチャージすることも可能です。
接触機会を減らすことの重要性
世界保健機関(WHO)や世界の保健当局は、COVID-19の感染拡大を防ぐ最大の手段として以下を強調しています。
- 手をこまめによく洗うこと
- よく触るものの表面を毎日清掃すること。出来るだけ消毒すること。
キャッシュレス決済にしたから手を洗わなくても良いなどという事はなく、手洗いが重要であることに変わりはありません。接触面からの感染の可能性について、専門家は注意を呼びかけ続けています。
なお接触面からの感染予防という面では、当社も管理員・清掃員に対して勤務先でのマスク着用、手指消毒、手洗い励行のほか、清掃作業時においてはオートロックやエレベータの押しボタン、共用扉のドアノブ、階段の手すり等の除菌作業強化を徹底するようにしています。
今回、感染リスクを減らす工夫の一つとして、キャッシュレス決済・電子マネーについてご紹介しました。大変なコロナショックの渦中ですが、少しでも居住者の皆さまの安心・安全のお役に立てれば幸いです。
参考1:新型コロナウィルスの生存期間の研究
米国国立衛生研究所(NIH: National Institutes of Health)らによる新型コロナウィルスの生存期間の研究では、SARS-CoV-2(新型コロナウィルスの正式名称)は、段ボールに付着した場合は最大24時間、プラスチックやステンレスの表面では2~3日間生存することが明らかになった。
出典:BBC News
参考2:世界保健機関(WHO)の非接触決済に関する言及の記事
現金の不使用が感染を予防するという確証はまだないが、それでもWHOが非接触型決済に関する方針を迅速に再検討した理由は、多くの人々に重大な結果をもたらす可能性を考えたからかもしれない。
出典:MIT Technology Review
ご注意:
電子マネー・キャッシュレス決済の記載内容について今回掲載している内容は一般的な内容を記したものであり、弊社で保証するものではございません。各社のサービス内容は、各社のホームページにて最新情報をご確認の上、ご利用いただければと思います。
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