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特集 室内の安全対策(前編)

マンション生活

まずは“身の安全”室内に安全地帯を作ろう

マンションの防災対策には、各家庭でできることとマンション全体で取り組むべきことがあります。まずは、大切な命を守るため、ケガをしないため、室内の安全をチェックしましょう。たとえば、阪神・淡路大震災で亡くなった方の4分の3は、家具の転倒や建物の倒壊による「圧死」が原因。日ごろから家具を固定したり、配置を考えるなどして、家庭での被害を最小限に抑えるための対策を講じましょう。

その際、「このエリアだけは安心」という“安全地帯”を作るのがポイント。特に1日の3分の1近くを過ごす寝室は重要。寝室を安全地帯にすれば、就寝中の地震に備えることができ、いざというときも心に余裕が生まれます。さらに深夜の地震を想定してアイマスクを装着し、寝室から玄関までの避難経路を歩いてみて、そこに潜む危険を取り除きましょう。

家具の転倒や落下を防ぐ

01薄型テレビは壁にしっかり固定

テレビは倒れたり飛び出したりして、大変危険。また、貴重な情報源でもあるので、下部には揺れを吸収する耐震用のジェルマットを、背面はベルトを使って壁に固定するなど、二重に備える。

商品:スーパータックフィット薄型大画面TV用 北川工業(株)
撮影協力:日本電通(株)


02ダイニングテーブルの脚にすべり止め

地震が発生したら、丈夫なテーブルの下に身を隠します。ただし、通常テーブルは床に固定しないため、揺れて大きく移動する可能性大。脚の裏面には、すべり止めのフエルトなどを貼っておこう。


03ペンダントライトのコードは短めに

ペンダント(つり下げ)タイプの照明は揺れやすく、天井にあたって電球が割れることもあるので、コードは短くして揺れを抑えて。できれば天井に取り付けるシーリングタイプに変更を。


04窓にはガラス飛散防止フィルムを

ガラスが割れると破片が散乱して、足の踏み場がなくなり、避難の際に大きな障害になることも。窓には、ガラス飛散防止フィルムを貼るか、カーテンを厚手の生地に変えるなどの対策を。


05額縁や時計は落下すると思わぬ被害に発展

窓ガラスと同様、ガラス製の額縁や時計は、落ちて割れると大変危険。落下しないようチェーンや金具でしっかり固定を。ただし、ソファーやベッド、避難経路の頭上には掛けないほうが無難。


06食器棚の棚板にはすべり止めシート

食器が棚の中からすべり落ちてくるのを防ぐため、食器棚やサイドボードの棚板には、すべり止めのシートを。また、卓上の花瓶や置き物には底に転倒防止シートを貼っておくと安心。


07冷蔵庫は壁面にしっかり固定

冷蔵庫は大変重いので倒れてぶつかると大ケガの原因に。冷蔵庫用の固定器具や固定ベルトで、壁にしっかり固定しよう。壁に金具を打ち付ける場合、間柱などの位置を確認することも忘れずに。

商品:スーパータックフィットL 北川工業(株)
撮影協力:日本電通(株)


08トビラには開き防止の耐震ロック

吊戸棚などから食器類が飛び出してくると危険。地震の揺れを感知するとトビラの開閉をロックし、揺れが収まると自動的に解除されるストッパーが市販されているので活用しよう。


09キッチンには何かと便利な新聞紙を常備

室内でもっとも危険が潜んでいるキッチン。振動で油や水がこぼれると、床もすべりやすくなるので注意が必要。いざというとき、すぐ床に敷けるよう新聞紙を常備しておくと◎


10突っ張り棒は天井や家具の状況に応じて

家具の転倒防止道具として知られる突っ張り棒も、使い方を誤ると効果なし。天井から家具までの距離が長かったり、天井や家具の天面の強度が弱かったりすると、突っ張り棒が外れてしまうことも。


11本棚の天面は転倒防止器具で固定

奥行きがなく、安定性に欠ける本棚などは天面と壁を転倒防止器具でしっかり固定し、重い物は下に配置すること。また、天面にすき間家具を置いて天井までの空間をぴったり埋めるもの効果的。

商品:スーパータックフィットLL 北川工業(株)
撮影協力:日本電通(株)


12メガネや常備薬などは身近なところに

視力が弱い人がメガネなしで避難するのは大変。睡眠中に地震が発生しても慌てないよう、ベッドサイドにはメガネや常備薬など自分にとっての必須アイテムを置いておこう。


13寝室の家具の配置は優先して見直そう

就寝中に家具が転倒してきたら大変な事態になりかねない。就寝中の地震発生に備えて、寝室の家具の配置は優先的に見直そう。


14ベッドサイドには避難用のスリッパを常備

ガラスや瓦礫が散乱している中を素足で逃げるのは危険。最近では底部分にステンレス製の板が入っていて、ガラスやクギを踏みつけても足に刺さりにくいよう工夫されている防災スリッパも。


15風呂の残り湯は捨てずに取っておく

地震による火災や断水に備えておくことも重要。風呂の残り湯は捨てずに、いつも水を張っておこう。いざというときに、消火用水や生活用水として使うなど、急場をしのぐことができる。

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