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くまもると学ぶ! 知っ得マンション生活 建物の劣化を防ぎ、美観や衛生環境を維持するために欠かせない「定期清掃」

マンション生活

画像提供/PIXTA

マンションには、エレベーターホールや共用廊下、階段、ゴミ置き場など、清掃が必要な箇所が多数あります。なかには、日頃の清掃だけではなかなか落ちない汚れも。また、場所によって汚れの種類や清掃が必要な頻度、清掃方法はさまざまです。そこで今回は、マンションの清掃業務のなかでも、より専門的な清掃を行う「定期清掃」についてご紹介します。

教えてくれた人

中島 宰 さんカテリーナサービス株式会社
清掃管理部 課長代理 ビルクリーニング技能士

快適な住環境を維持するために、定期的な清掃は必要不可欠です

マンションの清掃は、日常清掃、定期清掃、特別清掃の3つに分けられます。日常清掃は、掃き拭きをメインとした日常的な清掃活動のことで、皆さんがよく目にする、マンションの管理員が行っている清掃です。一方、定期清掃は、日常清掃では落としきれない頑固な汚れを除去することを目的とし、主に床面を清掃します。高圧洗浄機やポリッシャー(モーターで円形のブラシやパッドを回転させ、効率よく床のみがき掃除を行う業務用清掃用具)といった出力の大きい清掃用具を使用し、用途に合わせてさまざまな洗剤を使い分けるため、専門的な知識や経験が必要となります。さらに、「共用廊下の手すり壁の雨垂れをきれいにしてほしい」「屋上の排水溝に詰まっているゴミを除去してほしい」といった、お客様のニーズに合わせた清掃を行うケースもあり、これを特別清掃といいます。

いずれの清掃も、頻度はマンションによって異なり、管理組合と管理会社との契約によって決められています。汚れたら、その都度清掃をすればよいと考える方もいるかもしれませんが、少なくとも一年に4回、一定の頻度で定期清掃を行うことで、美観を維持でき、それが資産価値を高めることにもつながります。また、日常清掃に加えて定期清掃を行うことで、汚れによる床材などの老朽化や劣化のリスクを軽減でき、修繕の周期を計画通り維持することもできます。


QUESTION 01日常清掃を毎日行っていれば、定期清掃は不要では?

日常清掃は、あくまでも掃き拭き掃除がメインのため、除去しきれない汚れがおのずと蓄積していきます。たとえば、エントランスホールのタイルなどの石材に落ちた油は、ただ拭き取っただけでは落ちないので、そのままどんどん下へ染み込み、放っておくと特別清掃でも除去が困難になってしまいます。そうなる前に、定期清掃で専用の薬剤と機材を使って拭き取り、汚層になることを防ぎます。また、床面へのワックスの塗布も定期清掃ならではです。美観を維持することはもちろん、床材に傷がつかないよう保護する役割も果たしているので、定期的に塗り替える必要があります。


QUESTION 02定期清掃ではどこを清掃するの?

共用部分であるエントランス、廊下、階段が基本です。高圧洗浄機とポリシャーを使い、上の階から下の階へと作業を進めていきます。作業を行う2週間前までに、定期清掃を行う旨のお知らせをマンション内に掲示し、当日は洗浄やワックスの塗り直しなどで床面が滑りやすくなっているため、看板を立てたり、足拭きマットを敷いたりするなどの注意喚起を徹底しています。


QUESTION 03定期清掃で汚れが落ちないこともあるの?

一見、汚れのようでも、実は塗装が剥がれているケースなどもあり、その場合は、清掃後に提出する写真つきの報告書にその旨を記載したり、口頭でご説明したりします。また私たち清掃業者は、定期清掃を行う場所の材質を見極め、汚れの種類を判断し、適した薬剤の選定と作業方法を熟慮しますが、それでも汚れによっては、特別清掃でなければ落ちないものもあります。
また、汚れが落ちるかどうか事前に知りたいという居住者様からの要望があった場合は、デモ清掃を行うことも。仕上がりに納得していただいたうえで、清掃を行います。


QUESTION 04美観を維持するために、居住者ができることは?

ゴミを捨てに行く際に油が落ちないように気をつけたり、家の玄関先が汚れたらご自身で簡単な掃除をしたりと、付着した汚れを早いうちに落とすことを意識していただくのがよいと思います。また、定期清掃の範囲には玄関ポーチが含まれていることがありますが、清掃が入る日は、ポーチに置かれた私物をあらかじめ移動しておいていただけると、玄関先までしっかり清掃することができ、外廊下と同様にきれいになると思います。

Before
After
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