「長期修繕計画」がマンションの未来を左右する!
「何事も“計画”が大切!」これは、マンションを適正に維持し、快適な住環境を保っていく上でも同じです。長期的な展望に立って、修繕時期・修繕の内容・費用等について十分検討し、適切な時期に的確な修繕ができるように計画を作っておくことが非常に重要です。
もし、「長期修繕計画」がなかったり、実状にあっていなかったりすると、修繕費用が不足して適時適切な修繕工事が行えず、建物の長寿命化を図ることができなくなる可能性があります。あとで慌てないためにも、「長期修繕計画」を準備しましょう。
Q1「長期修繕計画」って何?
マンションの将来ビジョンを描くものです。
「長期修繕計画」は、①いつ、どこを、どのように修繕するのか、②修繕するのにおよそいくら位かかるのか、③その修繕費用をどうやって準備していくのか、を明らかにするものです。
計画を立てることで、無駄のない効率的な計画修繕ができますし、修繕積立金の額の根拠も明確になります。また、さまざまな価値観をもった区分所有者にあらかじめ“将来ビジョン”を示し周知することで、合意形成をよりスムーズに進めることができます。
マンションの売買の際にも、長期修繕計画を求められるケースがほとんどです。資産価値を判断するにあたって、長期修繕計画を見れば、そのマンションの未来像が予測でき、管理組合の取り組み姿勢もうかがうことができるため、重要視されているのです。

豆知識
平成13年8月1日に国土交通省告示として公表された「マンションの管理の適正化に関する指針」では、「マンションの快適な居住環境を確保し、資産価値の維持・向上を図るためには、適時適切な維持修繕を行うことが重要である。特に、経年による劣化に対応するため、あらかじめ長期修繕計画を策定し、必要な修繕積立金を積み立てておくことが必要である。」と定められています。また、「マンション標準管理規約」では、管理組合の業務の1つとして「長期修繕計画の作成又は変更に関する業務」が定められています。
Q2「長期修繕計画」にはどんなことが書いてあるの?
長期修繕計画作成の考え方や、「修繕計画」「資金計画」などです。
長期修繕計画は、「マンションの建物・設備の概要等」のほか、「調査・診断の概要」「長期修繕計画の作成・修繕積立金の額の設定の考え方」「修繕計画」「資金計画」などで構成されています。
大規模修繕工事等の計画修繕は、長期修繕計画と各種点検結果や建物の調査診断結果などを踏まえて検討します。また、資金計画案を元に修繕積立金の額の設定も行います。
日本ハウズイングの「長期修繕計画」
日本ハウズイング作成の長期修繕計画は、「国土交通省/長期修繕計画標準様式・作成ガイドライン」に準拠。マンションを訪問し現地調査を行ったうえで作成しています。
表紙&はじめに

長期修繕計画を利用する場合の留意点や専門用語の定義をわかりやすく解説。
マンションの建物・設備の概要等

「敷地・建物の概要」「設備、附属施設の概要」「関係者」「管理・所有区分」「維持管理の状況」「設計図書等の保管状況」をそれぞれ一覧化。
調査・診断の概要

現地調査の結果を基に、建物や設備の劣化の現況や所見をまとめたもの。
長期修繕計画
「長期修繕計画総括表」「収支計画グラフ」のほか、推定修繕工事項目別・年度別の詳細な「長期修繕計画表」や「修繕項目明細表」で構成。
長期修繕計画総括表

標準様式に沿った19の推定修繕工事項目ごとに集計した表。
この表をみれば、いつ頃、どんな工事が必要で、概ねどれ位の費用がかかるのかを把握することができる。また、年度ごとの支出と収入、残高も分かる。
収支計画グラフ

現在の修繕収入に基づいて収支計画をグラフ化したもの。多額の支出が発生する時期や将来修繕積立金の不足が生じるかどうかが一目で分かる。
資金計画案

長期修繕計画から今後の収支をシミュレーション。修繕積立金の額に残高不足が生じる場合は、修繕積立金の改定案も作成します。
豆知識
長期修繕計画の計画期間の設定については、「国土交通省/長期修繕計画標準様式・作成ガイドライン」では、新築マンションの場合は30年以上、既存マンションの場合は25年以上とされています。
Q3一度作れば大丈夫?
長期修繕計画は、将来実施する計画修繕工事の内容、時期、費用等を確定するものではありません。定期的な見直しが必要です。なぜなら、下のような不確定な事項を含んでいるからです。国土交通省策定の長期修繕計画標準様式・作成ガイドラインでは、「5年程度ごとに調査・診断を行い、その結果に基づいて見直すことが必要」と書かれています。なお、「なぜ概算の費用なの?」というご質問をいただくことがあります。長期修繕計画は、あくまで「計画作成時点」での一般的な仕様により費用を算出するもので、工事実施時に同じ材料・工法であっても物価の変動や技術の進歩等により費用が高くなったり安くなったりすることや技術革新により材料・工法が変わる可能性もあります。したがって、概算の費用となるのです。
修繕費用はマンションを取り巻くさまざまな要因によって変動します。
- 経年による建物・設備の劣化進行の状況
(想定よりも劣化が早い/遅い) - 社会的要求水準の向上、生活様式の変化
(例:オートロックの普及、バリアフリー化) - 新たな材料・新工法開発による修繕周期・単価等の変動
- 法改正、物価・税率の変動

長期修繕計画 ワンポイントアドバイス
長期修繕計画は、今後どのような修繕が予定されているのかを知るための資料として、また、資金繰りの試算や修繕積立金の適正額の根拠として利用するものです。しかし、最も重要な役割は、「マンションの将来像についての合意形成の拠り所」になること。これから先、自分たちが住むマンションをどのように維持・管理していくか、どのような環境にしたいかを皆さんで話し合っていくための土台としてぜひご活用ください。
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