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旅行や出張に役立つこと間違いなし! 旅が快適になるパッキング術

暮らし

旅には荷物のパッキングがつきものですが、準備をしながらワクワクする一方で、「荷物が入りきらない」「帰りにお土産を入れるスペースがないかも」と、気を揉むことも多いのではないでしょうか。
そこで今回は、『旅行が200%楽しくなる!スーツケース収納術』(辰巳出版)の著者である三田村蕗子さんに、パッキングのコツについて教えてもらいました。
旅行や帰省だけでなく、出張にも役立つパッキング術、ぜひ参考にしてください。


バッグごとに適した収納場所がある

どこに何を入れると良いか——。それは、スーツケースやボストンバッグといったバッグの種類によって異なります。ものを適した場所に入れることで重心が安定するので、移動が快適になり、何をどこに入れたか明確になれば、いざというときに探す手間が省けて時間の節約にもなります。


<スーツケースの場合>

ハードタイプのスーツケースは、持ち手のハンドルがついた方が底側で、ハンドルのついていない方がフタ側です。この底側とフタ側それぞれを上下に区切って荷物を入れると、移動中も中のものが乱れず、すっきり詰めることができます。
重いものを上に入れると、移動中に底に向かって沈み、荷崩れしてしまうので、重いものは最初から底の方に入れて、重心を安定させます。

底側の下

もっとも重いもの(本、傘、靴、PCなど重さのあるガジェット類、化粧ポーチなど)

フタ側の下

2番目に重いもの(ジーンズなど厚手の洋服)

底側の上

3番目に重いもの(羽織物やストールなどの防寒具)

フタ側の上

もっとも軽いもの(下着や薬など)


<ボストンバッグの場合>

ボストンバッグの場合は、重いものを下部中央に入れます。こうすることで、左右どちらかに重量が偏らずにすみます。
また、下に入っているものほど取り出しづらくなるので、すぐ使うものは一番上に。洋服は縦向きに差し込むようにして入れると良いでしょう。


お土産用のスペース確保で活躍するのは“靴の箱”

“行きはないのに、帰りに増えるもの”といえば、お土産です。
出発時、スーツケースに荷物をパンパンに詰めてしまうと、帰りにお土産を入れるスペースがない…というのはあるあるですよね。
一方で、お土産のためにあらかじめ空きを作って出発すると、荷崩れの原因に。そこで便利なのが、“靴の箱”です。
スーツケースに入れておき、帰るときに現地で処分してスペースを確保します。靴の箱はとても丈夫なので、壊れやすいお土産を購入したときは、洋服やタオルに包んで靴の箱に入れて持ち帰ることもできます。
それでもお土産が入らないときは、下記のことを試してみるのもおすすめです。


01荷物を詰めたあとにスーツケースを転がす

荷物を詰めたあと、一度スーツケースを閉じて、転がしてみます。すると、自重で荷物が下に沈んでいくため、上部にスペースが生まれることがあります。


02自分用のお土産のパッケージは捨てる

箱に入ったお土産はかさばるものです。自分用に購入したものは、思い切ってパッケージを処分して持ち帰りましょう(割れやすいものは除く)。


03マトリョーシカ方式で詰める

人形の中に人形が入っているマトリョーシカのように、空洞があるものは、その中にも荷物を詰めてしまいましょう。例えば、靴の中に靴下を詰めたり、メガネケースの中にアクセサリーポーチを詰めても◎。


洋服は圧縮袋より“ちまき方式”がおすすめ

洋服は圧縮袋に入れてパッキングをするという方もいらっしゃるかもしれません。一見便利な圧縮袋ですが、一度でうまく圧縮できなかったり、いつの間にか圧縮が解けて旅の途中で膨らんでしまったりすることもあり、手間の割に効果が感じにくいものです。
いっそのこと、圧縮袋は使わずに洋服を詰めてみましょう。機内持ち込みサイズのスーツケースにおすすめなのが、“ちまき方式”です。


準備

【A】衣類をワンピースやパンツ、スカートなど丈の長いもの
【B】Tシャツやカットソーなど丈の短いものに分ける


01スーツケースに【A】を1枚ずつ重ねて入れる

スーツケースの四方にはみ出すように、1枚ごとに向きを変えて重ねて入れます。パンツであれば、足の部分をはみ出すように置き、その上に重ねるスカートは裾の部分がパンツとは反対側にはみ出すように重ねます。


02【B】の服を1枚ずつ畳み、中心部に置く

これが、ちまきの核になる部分です。


03四方にはみ出している【A】の裾で包み込む

【B】を包み込むようにして【A】の裾を中に入れていきます。


04ひとかたまりにまとめる

ひとかたまりになったら完成。包み忘れた服があれば、ちまきとは別にくるくる丸めて、スーツケースの隅に入れ込めばOK。




上手にパッキングすれば荷物にも心にも余裕が生まれ、旅はより快適になるはず。
もちろん、旅行へ出かける際には感染対策も忘れずに行いましょう。


教えてくれたのは

三田村蕗子さん空旅研究家

福岡市生まれ。津田塾大学学芸学部卒業。マーケティング会社、出版社等を経てフリージャーナリストに。流通業、化粧品業界を中心に、ビジネス全般を幅広く取材。その傍ら、旅好きが高じて、空旅に関する情報を日々収集している。著書に『旅行が200%楽しくなる!スーツケース収納術』(辰巳出版)などがある。

画像提供/三田村蕗子、PIXTA
取材・文/須川奈津江

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