いまだ続くコロナ禍、ウイルスに打ち勝つには“免疫力”がカギだといわれていますが、その“免疫力”を高めるために、みなさんはどんなことを実践していますか? 私たちに欠かせない日々の食生活を通して“免疫力”を高める方法をご紹介します。
風邪をひきやすい人といつも元気な人、年齢や環境はさほど変わらないのに何が違うのだろうと思ったことはありませんか? 実はそれこそが、免疫力の差。外部から侵入したウイルスや細菌から体を守る免疫の力が弱いと、生活習慣病になるリスクが高まったり、風邪をはじめとするさまざまなウイルスに感染しやすくなります。また、気温が低くなると、体が冷えて免疫力も低下するといわれています。
とはいえ、免疫力は薬で補えるものではなく、食事と生活習慣の改善でしか向上させることができません。そこでおすすめなのが、日本の冬の食卓に欠かせない鍋。体を温め、免疫力を高めるために必要な栄養素をバランス良く摂ることができます。また、適度に油を落とした状態で肉や魚を食べることができるのもポイント。脂肪を燃やす筋肉を作るために必要なたんぱく質もたっぷり摂れるので、代謝が上がり、太りにくい体を作ることにもつながります。
免疫力アップの3つの心得

その1免疫細胞を活性化させる良質なたんぱく質を摂る
免疫細胞を作り、活性化させるために欠かせないのがたんぱく質です。たんぱく質を多く含む食材は肉、魚介、卵、牛乳、乳製品などの動物性食品と、豆類、大豆製品などの植物性食品があり、どちらも摂ることが大切です。
その2発酵食品や食物繊維で腸内環境を整える
免疫細胞の多くが腸壁の内側に集中していることから、腸内環境を整えることが免疫力を上げる近道に。漬物や味噌、醤油といった発酵食品のほか、野菜やきのこ、海藻に豊富に含まれる食物繊維を摂って腸内の善玉菌を増やしましょう。
その3ビタミン類で免疫力を左右する自律神経を整える
人間の体は、ストレスなどによって自律神経のバランスが崩れると、免疫力が低下します。そのため、抗ストレスホルモンを作るビタミンCを積極的に摂取しましょう。一度に大量に摂っても体外に排出されてしまうので、野菜や果物はこまめに食べましょう。
さばのみぞれ鍋
材料(3人分)
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- さば水煮缶
- 2缶(300g)
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- 水
- 600ml
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- 大根おろし
- 2・1/2カップ(1/3~1/2本分)
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- まいたけ
- 1パック
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- 水菜
- 1袋
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- 塩
- 小さじ1
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- ごま油
- 大さじ1
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- 黒こしょう
- 適量
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- レモン
- 適量

置き換え
冬はさば缶の代わりに、旬のブリを使ってもOK!
加熱用の切り身を2~3cm角に切り、霜降り(熱湯を通すこと)してから鍋に入れて加熱します。塩で鍋全体に味をつけるか、取り分けてポン酢につけるのがおすすめです。
免疫力アップのポイント
さばのたんぱく質、まいたけの食物繊維、水菜のビタミンCに加え、大根に多く含まれるアミラーゼという消化酵素も、免疫力をアップさせる働きを持っています。

作り方
- 鍋にさば缶を汁ごと入れ、水、大根おろしを入れて火にかける。
- まいたけは粗くほぐし、水菜は長さ5cmに切る。
- 鍋がひと煮立ちしたら塩で味を調え、まいたけと水菜を加え、ごま油、黒こしょうをふりかける。
- 食べるときにレモンを軽くしぼる。
調理のワンポイント
さばは、缶詰を使うことで時短に。また缶汁ごと鍋に入れることで、さばの栄養を余すことなく摂ることができます。

シメは蕎麦で和風に!
お好みの量の蕎麦をゆでて器に盛りつけます。残った鍋のスープを入れ、ビタミンCたっぷりのオクラ(適量)を刻んでのせます。

監修

橋本 加名子さん料理研究家、栄養士、フードコーディネーター
海外留学、商社勤務時代からアジア料理や江戸懐石料理を学び、独立。料理教室「おいしいスプーン」主宰。『フライパンひとつで!失敗しない中華・アジア』(タツミムック)など著書多数。
撮影/疋田千里 文/坂井仁美
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