寒さが本格化したこの時期、多くの人が悩まされているのが“乾燥によるかゆみ”です。特に近年は季節の移ろいが急激で、冬の寒さが一気に訪れることから、肌がその変化についていけず、不調を感じる人が増えているそうです。
乾燥によるかゆみには、十分な保湿ケアを行うことが大切です。「かゆみを抑える外用薬を適切に使うことで、かゆみを悪化させずに対処できます」と語るのは、皮膚科医の高山かおる先生。乾燥シーズンを快適に乗り切るためのかゆみ対策について教えてもらいました。
かゆみは我慢できない!? 9割の人が肌を掻いてしまうという結果も
皮膚は、表皮・真皮・皮下組織の3層から成り立ち、最も外側にある角層が肌内部の水分を守り、同時に外部刺激から肌を守るバリア機能を担っています。しかし、空気が乾燥することで角層の水分量が減少し、バリア機能が低下。少しの刺激にも敏感になり、かゆみや肌トラブルが起きやすくなります。
製薬会社が行ったアンケート調査によると、全体の95.2%の方が「例年、秋冬の時期に乾燥による身体のかゆみを感じる」と回答。かゆみによって日常に支障をきたすという方は40.4%に達しました。「集中力が低下する」「寝つきが悪くなる」「服を着るとチクチクする」という声が多く、何かしらの不快感を覚える人が多いようです。また、かゆみを感じたとき我慢できずに掻いてしまう人は9割以上という結果に。本来、かゆみは掻くと悪化するため、掻かないことが重要ですが、現実には、かゆみを我慢することは難しいようです。

肌への刺激を減らしてバリア機能をキープ
かゆみを引き起こさないためには、肌のバリア機能を保つことが大切です。そのためには、日常生活で以下のことに気を付けましょう。
入浴時の熱いお湯と強すぎるシャワーは避ける
熱いお湯は、肌に必要な皮脂を奪ってしまいます。お湯の温度は38~40℃を目安にしましょう。強すぎるシャワーも、肌にとって刺激になります。
体を洗うときはゴシゴシ洗わず、泡で包むように洗う
摩擦はかゆみの大敵です。石けんやボディソープをよく泡立てて、泡で肌を包み込むようにやさしく洗いましょう。洗い残しのないように、すすぎも十分に行います。
入浴後のスキンケアは10分以内に
保湿していない肌は、外気に触れることで肌内部の水分が蒸発し、乾燥してしまいます。お風呂上がりにタオルで肌表面の水分を拭き取ったら、できるだけ早く保湿剤を塗りましょう。
かゆみのあるときにはかゆみ止めを塗る
かゆみが発生した場合、保湿剤でかゆみは治まりません。掻かずに市販のかゆみ止めでケアすることが悪化防止につながります。症状が悪化しそうな場合は、早めに皮膚科を受診しましょう。
下着やパジャマは洗濯時にしっかりすすぐ
衣服の布地に洗剤や柔剤が残っていると、肌に触れたときに刺激になることがあります。特に、肌に直接触れる下着やパジャマはしっかりすすぎましょう。
かゆみ防止には、保湿剤とかゆみ止めのW使いがおすすめ
かゆみの対策として最も有効なのは、日頃から、お風呂上がりに保湿剤を全身にくまなく塗ることです。特に背中など手が届きにくいところは保湿が不十分になりがちで、就寝時のかゆみにつながります。寝ている間にかゆみで目が覚めてしまうような状態は、生活の質が下がっているサインなので、早めの保湿・かゆみ対策が必要です。
かゆみがあるときは、保湿した上から市販のかゆみ止めを重ね塗りするのがいいでしょう。背中の場合は塗り広げやすいローションタイプや、背中にクリームを塗るグッズの使用がおすすめです。
監修

高山 かおる先生皮膚科医
済生会川口総合病院皮膚科主任部長。東京医科歯科大学医学部臨床准教授も併任。山形大学医学部卒。専門は、接触性皮膚炎、フットケア。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医。日本臨床皮膚科医会常任理事。
写真提供/PIXTAほか
「健康・美容」⼀覧へ戻るHOUSING NEWSハウズイングニュースとは
私たち日本ハウズイングと、 管理マンションにお住まいの皆さまをつなぐコミュニティマガジンです。
