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時代は“所有”から“利用”へ。買わない、捨てない、サブスク家具との付き合い方

暮らし

物を借りるサービスにおいて、これまでは毎回お金を支払うレンタルが主流でしたが、近年では一定期間、一定金額で利用できるサービス“サブスクリプション=定額制”も定着しつつあり、大型の家具までもサブスクリプション(以下、サブスク)できるようになりました。
例えば、コロナ禍で在宅ワークが増え、新たに仕事用のデスクが欲しいとき、先の見通しがつかない中で、いつ不用になるか分からない家具を購入するのはためらわれますが、サブスクなら一定の期間で返却できるので、気軽に新しい家具を導入することができます。
2021年1月から、新たに月額定額サービスを開始した無印良品の担当者にお話を伺いました。

初期費用不要で家具を揃えられることが最大のメリット

「新生活をスタートさせるときや家族が増えるときなど、私たちの暮らしには、家具を揃えたり、買い替えたりする場面があります。それらの生活必需品を“所有”するのではなく、必要な期間だけ“利用”することで、ものや暮らしをシェアしていく——。そんな新たな『モノの価値観』をサービスにしました」。こう語るのは、無印良品を手掛ける株式会社良品計画の担当者。

「このサービスは、手ごろな価格の月額定額料金と配送料のみで利用できる点が魅力であり、家具を揃える際に必要な初期費用を抑えられることがメリットです。契約期間終了後は弊社がご自宅へ回収に伺うので、家具を処分する手間も不要。ゴミを減らすことで地球環境にも配慮しています。また、契約期間終了後も続けて利用したい場合は、1契約につき1回まで延長でき、買取も可能です。(※)」

商品により、「延長・買取」を選択いただけます。買取手数料は商品と契約年数によって異なります。詳細は店頭スタッフまでお問い合わせください。

デスクを4年契約した場合、1ヶ月あたり500円で利用可能

2021年9月現在、月額定額サービスにラインアップされているのは、ベッド、デスク、チェア、収納、ベビーベッドとハイチェア。契約期間は、家具・収納用品が1~4年までの1年区切りで、ベビーベッドは3・6・9・12・18ヶ月、ハイチェアは6・9・12・18・24ヶ月から選ぶことができます。

料金は、商品と契約年数によって異なりますが、例えば、『オーク無垢材デスク』の場合、4年契約で1ヶ月あたり500円、1年契約だと1ヶ月あたり1910円となります。同商品は、購入すると2万4900円。1年契約の場合でも合計2万2920円と、月額利用料のほうが商品価格より安くなるように設定されています。
詳しい金額は、無印良品の月額定額サービスのサイトの料金シミュレーターで計算することができます。

価格はすべて税別。

ライフスタイルの変化に合わせて家具を選び直す

幅広いユーザー層の中でも、とりわけ利用率が高いのは、一人暮らしを始める20代の若者だそう。一方で、子育てが落ち着き、老後に向けて生活をミニマムにしようと考える世代にも需要はあるといいます。
「子どもが自立した後、夫婦だけの生活になったら、暮らしをダウンサイジングする必要が出てくるはずです。高齢になり、大きな家具の処分が難しくなる前に、それまで使ったことがなかったシンプルな家具を、まずは期間限定で使ってみていただけたらうれしいです」

故意ではない傷なら、そのまま返却OK

商品の返却時、汚れや破損によって追加料金が発生するかどうかも気になるところですが、故意によるものでなければ、そのまま返却して構わないとのこと。故意・過失による破損で継続利用が困難となった場合は、途中解約金と同等の金額が請求されるので、その点は注意が必要です。

サービス開始から9ヶ月、限定店舗のみでの申し込みにもかかわらず、現在、多くの問い合わせ、申し込みがあるというこのサービス。この先、家具のサブスクリプションはライフスタイルに合わせた新しい家具選びの選択肢として、さらに人気が高まりそうです。

無印良品の月額定額サービス

https://www.muji.com/jp/feature/monthly-plan/

取材・文/須川奈津江

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