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第1回 ワインって3色? いいえ、4色です

「ワインについて詳しくなりたい」と思っても、ワインの世界は複雑で難しそうというイメージがありませんか? そこで、ワインにまつわる様々なことをシニアソムリエが優しいアプローチでお教えします。読むだけでワインが美味しくなるようなコラムを、どうぞ召し上がれ。

赤でも白でも、ロゼでもない!? もう一つの色を知っていますか?

ワインといえば、赤、白、ロゼの3色があるのはご存知だと思います。でも、もう1色、オレンジ色をした「オレンジワイン」も存在することをご存知ですか? オレンジなど柑橘を使うわけでも、ましてやオレンジ色に着色をするわけでもありません。赤・白・ロゼと同じように、実は昔から作られているワインの1つなのです。

まずは、その作り方からご紹介します。オレンジワインは、白ワインの変形という位置付けです。通常、白ワインは白ブドウの皮と種を除いてから圧搾して絞り、果汁のみを発酵させて作ります。一方、赤ワインは黒ブドウの皮、種などの全てを醸し(※)てから圧搾することで、渋みを生むタンニンや色素など色々な成分が抽出されます。オレンジワインはというと、白ワイン用である白ブドウを使い、赤ワインの製法で作ったワインのことを指します。
そのためクリアで綺麗な色合いに仕上がる白ワインと違い、皮や種に含まれていた成分がワインに出ることでほんのり色づきます。その色合いがオレンジを帯びるため、こう呼ばれるようになりました。

ロゼワインにはいくつか作り方があるので、また別の機会にご紹介します。

※醸(かも)す…ワイン用語で、色素やタンニンなどの渋み成分を抽出するために、種や果皮を漬け込み、発酵させること

白ワインでは物足りないという人におすすめ

白ワインがクリアで綺麗な味わいなのに対してオレンジワインは、様々な成分が抽出されているため、通常の白ワインよりも香りや味わいに複雑さが生まれます。とはいえ、赤ワインとは色も味も違い、白ワインと赤ワインの中間といった印象です。ですから、白ワインのすっきりとした味わいでは物足りないという方や、白ワインでは料理の味に負けそうだけど赤ワインだと飲み疲れそうという時には、オレンジワインがおすすめです。

オレンジワインは、白に比べて味が強くなりますから、お料理に合わせる際にも白ワインとは違った食材の味を引き立ててくれます。ワインとお料理の関係をシンプルに考える際、ワインの色と食材の色を合わせると相性が良いと言います。その考え方でいくと、オレンジワインには香ばしく焼き上げた鶏肉が、とてもよく合います。ご家庭では唐揚げなどと合わせても良いでしょう。また、醤油や味噌を使う日本の家庭料理には、オレンジ色に近いお料理がたくさんありますので、色々試してみるのも面白いと思います。

ソムリエであれば、オレンジワインについて知っているはずです。というのも、2017年のソムリエ試験の論述試験において、オレンジワインについての考察を問う問題が出題されました。ワイン業界でオレンジワインは今、再びその魅力に注目が集まっている存在なのです。国内では栃木県にあるワイナリーで、オレンジワインの製造を行なっています。また、イタリアの有名な醸造家であるスタンコ・ラディコン氏が手がけたラディコン銘柄のオレンジワインも国内で流通しています。ほかにも、最古のワイン産地と言われる国、ジョージアからもオレンジワインが輸入されています。ぜひ一度、気軽にソムリエに相談してオレンジワインを試してみてはいかがでしょうか。

監修:牧野 重希(まきの しげき)
吉祥寺の老舗イタリアン、リストランテ イマイのシェフソムリエ。2007年、料理人を志しリストランテ イマイに入社。2010年よりセコンドシェフとして従事。料理を学ぶなかでワインの魅力に惹かれ、お客様へのより良いサービスとワインの提供を目指し、接客に転向。
・2013年 ソムリエ取得
・2017年 シニアソムリエ取得

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